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ピアノで「カンタービレ」に弾く

知っていそうで実は知らない音楽用語「ソナタ」。その意味はイタリア語で「器楽曲」です。そして「ソナタ」の対義語が「カンタータ」です。その意味は「声楽曲」です。「カンタータ」から派生した用語がおなじみの「カンタービレ」です。その意味は「歌うように」です。

このように西洋音楽では、「器楽」と「声楽」を対の関係で扱います。そしていつでも「器楽」は「声楽」に憧れる関係にあります。現に「器楽のように」という意の音楽用語は見たこともありません。というのもキリスト教(特にカトリック)では教会内での器楽演奏は長らくタブー視されていました。教会内で許されていたのは、人の声、「声楽」のみだったのです。今では協会の象徴となったパイプオルガンですら、その使用は長年、公然の秘密だったのです。ピアノの鍵盤の機構もオルガン由来ですが、オルガンに関する記録が乏しいため、どのように鍵盤の機構が出来たのか、その起源は今だ謎のままです。

さてピアノの詩人・ショパンの流麗なメロディに影響を与えたのはベッリーニのオペラのアリアと言われます。ショパンはピアノで「ベルカント(美しい歌唱)」を目指したのです。ですが「カンタービレ」にピアノを弾くのは容易ではありません。ピアノは打弦楽器、一度打鍵すれば、音はすぐ減衰します。歌のように途中で息は膨らみません。やはり歌うように弾くには、様々な創意工夫が欠かせません。ピアノで「カンタービレ」に弾くことは、いつまでもついてまわる永遠のテーマかもしれません。一歩ずつでもいいのでそのテーマに近づきたいものです。

英語ですが「オルガンの起源」についての動画です。

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