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黒鍵ペンタトニック「冬越え」(細野晴臣)

冬越え(細野晴臣)

このコーナーではこの1年強、「はっぴいえんど」から「Y.M.O.」に至る細野晴臣の経歴を実質たどりました。そもそも私がこの特集を組もうと思ったきっかけが、細野の盟友、大瀧詠一のラジオ番組「日本ポップス伝」パート1の第5夜での以下の発言です。

西篠八十、中山晋平っていうコンビがこの現代歌謡の基礎を作った、礎になったという意味合いでいくと、細野晴臣はこの後、エイプリルフール※から、はっぴいえんど、Y.M.O.といくわけで、まさに中山晋平だったという事がいえると思いますよ。』(※エイプリルフール→細野が1969年にプロデビューした時の所属バンド)

私はてっきり細野は服部良一の系譜の作曲家だと思っていました。服部の音楽に新解釈を施した雪村いづみの名盤「スーパージェネレイション」でも細野は編曲・演奏で参加しています。また近年、細野は服部の代名詞といえるブギウギをライブでもとりあげていたので尚更です。そして私は勝手に服部の存在を、5音階で和洋折衷の音楽を作った中山のアンチテーゼ的だと目していたので、大瀧の発言をいまひとつ理解できませんでした。

けれども細野のメロディを具体的に分析してみると、中山的な5音階で作られている曲が多く、驚きと同時に大瀧の発言の意味がようやく腑に落ちたのでした。ロック/テクノ/ブギウギ等、細野の音楽は表面的には多彩に変貌しますが、それも中山の三要素、流行歌/童謡/民謡にもどこか通底するとも思います。

今回は細野のソロ初期の名曲、「冬越え」(1973年)を紹介します。2019年のリメイク版も併せて紹介します。もちろんメロディはほぼペンタトニック(5音階)で出来ています。

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