黒鍵ペンタトニック 「てるてる坊主」(中山晋平)
「てるてる坊主」(中山晋平)
黒鍵4音で弾けるわらべうたの第4弾です。
2019年のレコード大賞曲は、「パプリカ」でしたが、実はこの曲はペンタトニック(5音階)をベースにメロディが作られています。(曲中にはもちろん、一般的な7音階を使っている所もあるので、そう単純な曲ではありませんが…)
作者の米津玄師が作る他の曲も含め、ここ数年のヒット曲の多くにペンタトニックが用いられる傾向があると思います。
そのペンタトニックで流行歌を作曲する元祖が今回紹介する中山晋平です。1912年(明治45年)に東京音楽学校本科ピアノ科を卒業。島村抱月が旗揚げした劇団「芸術座」に参加し、1914年(大正3年)に作曲した劇中歌「カチューシャ」が大当たりして一躍、流行作曲家として有名になります。
中山晋平は本当に多くの曲をペンタトニックで作曲していますのでこのコーナーで取り上げることも多くなります。その都度、エピソードを少しずつ紹介していこうと思います。
さて、「てるてる坊主」ですが、この曲は1921年(大正10年)に「少女の友」にて発表されました。当初の3番の歌詞は、童謡らしからぬ過激な詩の内容のため、後に削除されました。