- 春日部で40年。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

BLOG

黒鍵ペンタトニック 「星めぐりの歌」

「星めぐりの歌」

宮沢賢治といえば、詩人・童話作家として有名なのはもちろん、「セロ弾きのゴーシュ」と作品中に楽器を登場されるぐらい音楽愛好家としても有名です。それにとどまらず、自らも音楽制作に携わり、自身で作詩または作曲した歌曲は、全27曲にものぼります。

その中で最もよく知られ、賢治が作詞・作曲共につとめたのが、この「星めぐりの歌」です。1918年(大正8年)、童話「双子の星」の作中で、歌詞が発表され、メロディ譜は、賢治の死後、1932年(昭和10年)に発刊された「宮沢賢治全集第2巻」(文圃堂刊)が初出。それも本人の自筆による楽譜ではなく、賢治が口唱したものを弟の清六が採譜をしたものだそうです。この曲は同時代の多くの童謡・唱歌などと同様に、メロディはペンタトニック(四七抜き長音階)で作られ、リズムも付点で跳ねる「ピョンコ節」が用いられ、朴訥で賢治らしさがよく表れている曲と思います。

前回紹介した映画「銀河鉄道の夜」でも登場し、主人公ジョバンニは「星めぐりの口笛」を度々、作中で吹きます。(映画ではオルゴール。)なおこの映画で音楽を担当したのは細野晴臣氏。5音階(ペンタトニック)での曲作りについては、日本ポップス界における最重要人物と勝手に私は目しております。

なお、昨年2021年のオリンピックの閉会式でもこの曲は歌われたのは記憶に新しいところ。また連続テレビ小説「あまちゃん」でもBGMとして登場したり、何かと耳にする機会の多い人気曲です。

最新ブログ

2024年12月8日
今月の一冊(本)映画『風の谷のナウシカ』(1984年)
image
『風の谷のナウシカ』 今回紹介するのは本ではなく映画です。紹介するのもはばかれる程の大名作です。 当初この映画の音楽(主題歌)を担当する... 続きを読む
2024年12月1日
「公共的」音楽体験のありがたさ
image
ソニーのウォークマンが発売されたのが、40年以上前の1979年。小型の機器でしたが、音楽の従来からのあり方を大きく変えた革命的で画期的な製品でし... 続きを読む
2024年11月24日
黒鍵ペンタトニック 「風をあつめて」(はっぴいえんど:細野晴臣)
image
「風をあつめて」(はっぴいえんど) 前々回のエントリーで触れた「はっぴいえんど」に話は戻ります。 1971年、アルバム「はっぴいえんど」... 続きを読む

ブログをすべて見る

最新ブログBlog

2024年12月8日
今月の一冊(本)映画『風の谷のナウシカ』(1984年)
image
『風の谷のナウシカ』 今回紹介するのは本ではなく映画です。紹介するのもはばかれる程の大名作です。 当初この映画の音楽(主題歌)を担当する... 続きを読む
2024年12月1日
「公共的」音楽体験のありがたさ
image
ソニーのウォークマンが発売されたのが、40年以上前の1979年。小型の機器でしたが、音楽の従来からのあり方を大きく変えた革命的で画期的な製品でし... 続きを読む
2024年11月24日
黒鍵ペンタトニック 「風をあつめて」(はっぴいえんど:細野晴臣)
image
「風をあつめて」(はっぴいえんど) 前々回のエントリーで触れた「はっぴいえんど」に話は戻ります。 1971年、アルバム「はっぴいえんど」... 続きを読む

ブログをすべて見る