- 春日部で40年。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

BLOG

たかが音楽されど音楽

以下「おたより」2020年5月号(第8号)の内容を掲載いたします。

さて、日本に洋楽が本格的に入ってきたのは、ペリーが来航した江戸時代の末期になりますが、実は16世紀の戦国時代にはスペイン人によるキリスト教と同時にその音楽も伝来しました。一時は国内でグレゴリオ聖歌の楽譜を印刷したり、オルガンを作ったり、洋楽を受け入れる機運は高まっていました。ところが江戸時代に入るとキリスト教は幕府に禁じられ、弾圧を受け、せっかく日本に芽生え始めた洋楽の文化も摘み取られてしまいます。(弾圧の様子は、遠藤周作原作、マーティン・スコセッシ監督の映画「沈黙-サイレンス―」でも描かれているのでご存じの方も多いでしょう。)

ところが、その粛清の嵐の中、長崎県の生月島では、隠れキリシタンによりひっそり細々とその芽が育まれていました。それがオラショ(祈り)という聖歌です。伝来時の原形は崩れ、すっかり土着化してしまいましたが、現在に生き残っているのです。

ここに私は音楽文化の強さを感じるのです。一見何の役にも立ちそうもなく、ひ弱に見えるのですが、どんなに踏みつぶされても生き残るしぶとい強さが音楽にはあると思うのです。

ローリングストーンズは歌います、「It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It)」と。これを和訳すれば「たかがロック、されどロック」です。私も声を大にして言いたい!「It’s Only Music (But I Like It)」「たかが音楽されど音楽」。音楽は不要不急の扱いを受けがちですが、細々でも粘り強く継続していくぞ!

最新ブログ

2024年3月24日
ぷりま音楽歳時記 2-11.変ロ長調
image
<変ロ長調> 変ロ長調は♭が2つ。マッテゾン曰く「気を晴らし、壮大」。管楽器が鳴らしやすい調で、弦楽器もソフトに響くので、ストレスの少ない... 続きを読む
2024年3月10日
今月の一冊 柳瀬博一著『国道16号線』
image
『国道16号線』 柳瀬博一著/新潮社/ISBN(13)978-4103537717 当教室のある春日部にも通る「国道16号線」。この環状... 続きを読む
2024年3月3日
電気を必要としないアコースティック楽器のよいところ
image
ここ最近、お隣の千葉県沖で地震が多いのが気になるところです。万が一の非常事態になっても心配ないように、私も簡易な太陽光パネルとポータブル電源を準... 続きを読む

ブログをすべて見る

最新ブログBlog

2024年3月24日
ぷりま音楽歳時記 2-11.変ロ長調
image
<変ロ長調> 変ロ長調は♭が2つ。マッテゾン曰く「気を晴らし、壮大」。管楽器が鳴らしやすい調で、弦楽器もソフトに響くので、ストレスの少ない... 続きを読む
2024年3月10日
今月の一冊 柳瀬博一著『国道16号線』
image
『国道16号線』 柳瀬博一著/新潮社/ISBN(13)978-4103537717 当教室のある春日部にも通る「国道16号線」。この環状... 続きを読む
2024年3月3日
電気を必要としないアコースティック楽器のよいところ
image
ここ最近、お隣の千葉県沖で地震が多いのが気になるところです。万が一の非常事態になっても心配ないように、私も簡易な太陽光パネルとポータブル電源を準... 続きを読む

ブログをすべて見る