- 春日部で40年。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

BLOG

アポロ的・ディオニュソス的

以下「おたより」2020年10月号(第13号)の内容を掲載いたします。

以前、ニーチェの処女作、「悲劇の誕生」を読みましたが、私には難解で内容の理解には程遠かったものの、芸術における「アポロ的」「ディオニュソス的」という対概念を知りました。

アポロとディオニュソスは共にギリシア神話に登場し、アポロは光明と明晰の神で、ディオニュソスは酒と陶酔の神です。ニーチェは『芸術の発展というものは、アポロ的なものとディオニュソス的なものという二重性に結びついているということだ。それはちょうど生殖ということが、たえずいがみあいながらも周期的に和解する男女両性に依存しているのに似ている。』と述べています。つまり理知的な「アポロ的」な面と、本能的な「ディオニュソス的」な面は、芸術にとって車の両輪でどちらも不可欠で、絶妙なバランスで共存した時に、芸術の華が大きく開くのだと、勝手に理解したつもりでいます。

そうなると、このコロナ禍で分が悪いのは「ディオニュソス的」な面です。三密空間で気分を上げて盛り上げるというのは、どうにもはばかれます。どこか冷静になって水を差さねばならず、つい「アポロ的」な面に偏りすぎるかもしれません。すると、どこかつまらぬものに、なってしまわないか?

来年の3月を目標に、発表会イベントを再開させようと思います。現段階では具体的な詳細までは見通せませんが、いずれにしてもコロナ対策を万全に期したいと思います。ただ、その時に気分がしらけず、少しでも心温まるよう工夫して実施したいと思います。(コロナ感染が収束するのがベストなのですが…)

最新ブログ

2024年7月21日
ぷりま音楽歳時記 2-15.ロ短調
image
<ロ短調> ロ短調の調号は♯が2つ。マッテゾン曰く、「奇妙で、喜びを欠き、憂鬱」な調。確かに主音シは白鍵の中では不安定な音。それゆえシリア... 続きを読む
2024年7月14日
今月の一冊 大石始著『ニッポン大音頭時代』
image
『ニッポン大音頭時代』 大石始著/河出書房社/ISBN(13)978-4309276137 すっかり日本の伝統とばかり思いこんでいた音頭... 続きを読む
2024年7月7日
録音で「やったつもり」練習にならないように
image
私は普段、必要最低限しか鏡は見ません。セルフポートレイトも苦手で、古くはプリクラ、現在ではスマホの自撮りはほとんどやったことがありません。それど... 続きを読む

ブログをすべて見る

最新ブログBlog

2024年7月21日
ぷりま音楽歳時記 2-15.ロ短調
image
<ロ短調> ロ短調の調号は♯が2つ。マッテゾン曰く、「奇妙で、喜びを欠き、憂鬱」な調。確かに主音シは白鍵の中では不安定な音。それゆえシリア... 続きを読む
2024年7月14日
今月の一冊 大石始著『ニッポン大音頭時代』
image
『ニッポン大音頭時代』 大石始著/河出書房社/ISBN(13)978-4309276137 すっかり日本の伝統とばかり思いこんでいた音頭... 続きを読む
2024年7月7日
録音で「やったつもり」練習にならないように
image
私は普段、必要最低限しか鏡は見ません。セルフポートレイトも苦手で、古くはプリクラ、現在ではスマホの自撮りはほとんどやったことがありません。それど... 続きを読む

ブログをすべて見る