- 春日部で40年。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

BLOG

「ぷりま音楽歳時記」もいよいよ一巡

いつも毎月第2週目に更新しています「ぷりま音楽歳時記」、来週の更新で、すべての長調・短調の紹介を終えることになり、計24調、一巡することになります。ということはこのブログをはじめて丸2年が過ぎることにもなります。

西洋音楽の長・短調によるシステムは本当によく出来ています。それぞれ「12」、すなわち時間や月を表すのにも使われる「ダース」という単位で、実に日常生活に溶け込みやすいと思います。

ただこの24調による音楽の歴史自体はそう古くはなく、確立したのが18世紀の前半。まだまだ300年程度に過ぎません。これは大バッハが活躍した時代とほぼ一致します。確立したばかりの24調を全て用いて「平均律クラヴィア曲集」を体系的に作曲したため、大バッハは「音楽の父」と呼ばれるようになったのです。

A.シフによる「平均律クラヴィア曲集」全曲演奏<ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール>(第1巻:2017年 第2巻:2018年)

24調の理論的な確立において、バッハと同年代の作曲家で理論家であるマッテゾン(1681~1764)が1713年に記した「新設のオルケストラ」がその到達点の一つとされています。その中でマッテゾンは17の調については、各々から想起される情感の言葉を当てはめています。各調から何か言葉を当てはめるのは、古代ギリシアのプラトンの頃から脈々と続く西洋の習慣ともいえましょう。音階を単なる音の連なりとせず、それぞれの調の特性を見出そうという試みは、私にはとても魅力的で、西洋音楽の奥深さを感じます。

「音楽歳時記」が2巡目に入る来月からは、マッテゾンが各々の調に当てはめた言葉も紹介しつつ進めていきたいと思います。

 

最新ブログ

2025年12月7日
「空気」に「水を差す」~雨垂れ石を穿つ~
image
私は「場の空気を読む」ことにあまりに理解がないので、その学びのために文庫「空気の研究(山本七平著)」を購入。ずっと「積読(ツンドク)」状態でした... 続きを読む
2025年11月30日
黒鍵ペンタトニック「さとうきび畑」(寺島尚彦)
image
「さとうきび畑」(寺島尚彦) さて今回からしばらく日本のフォークソングに焦点をあてていきたいと思います。 その初回は「さとうきび畑」です... 続きを読む
2025年11月23日
ぷりま音楽歳時記 3-7. 変ト長調
image
<変ト長調> 変ト長調の調号は♭が6つ。ピアノの黒鍵をすべて使います。なおピアノの黒鍵をすべて弾くと変ト長調の四七抜き音階になります。すな... 続きを読む

ブログをすべて見る

最新ブログBlog

2025年12月7日
「空気」に「水を差す」~雨垂れ石を穿つ~
image
私は「場の空気を読む」ことにあまりに理解がないので、その学びのために文庫「空気の研究(山本七平著)」を購入。ずっと「積読(ツンドク)」状態でした... 続きを読む
2025年11月30日
黒鍵ペンタトニック「さとうきび畑」(寺島尚彦)
image
「さとうきび畑」(寺島尚彦) さて今回からしばらく日本のフォークソングに焦点をあてていきたいと思います。 その初回は「さとうきび畑」です... 続きを読む
2025年11月23日
ぷりま音楽歳時記 3-7. 変ト長調
image
<変ト長調> 変ト長調の調号は♭が6つ。ピアノの黒鍵をすべて使います。なおピアノの黒鍵をすべて弾くと変ト長調の四七抜き音階になります。すな... 続きを読む

ブログをすべて見る