- 春日部で40年。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

BLOG

黒鍵ペンタトニック 「真夏の出来事」(平山三紀)

「真夏の出来事」(平山三紀/筒美京平作曲)

今回は前回のエントリーで紹介した筒美京平が作曲した平山三紀が歌う「真夏の出来事」です。

1970年代初頭に筒美京平は“メロディー・メーカーからサウンド・メーカー”へと何度か語っているのだがまさにその通りで「真夏の出来事」こそが、“サウンド・プロダクション”の必要性を痛切に感じていた筒美京平の“サウンド作り”の一つの完成形を提示した日本のポップスの金字塔である。(CD「Kyouhei Tsutsumi History」ライナーノート58頁)

筒美とこの曲を作詞した橋本淳とが共同で設立した事務所に平山は当時所属していました。つまり身内ともいえる平山の曲で、筒美は新たなるサウンド作りを遠慮なく試行錯誤したのでしょう。

この曲では、平山の歌唱に対し、楽器・コーラスがバックで見事に絡み合ったサウンドを作り上げます。そしてそこで鍵を握るのが、ペンタトニック(5音階)なのです。

譜例①のベースラインに譜例②のイントロが重なります。譜例③のイントロ終わりから譜例④の歌い始めへとスムースに受け渡されます。譜例①~④のいずれもペンタトニック(5音階)で作られています。5音であれば、メロディが複数重なっても、お互いに衝突せず共存することができるのです。

これぞ筒美京平の作曲術の妙と言えます。

最新ブログ

2025年5月18日
ぷりま音楽歳時記 3-1.ハ長調
image
<ハ長調> この「ぷりま音楽歳時記」も三巡目に入ります。まずは調号なしのハ長調。作曲家リムスキー=コルサコフは「白」とこの調を色聴していま... 続きを読む
2025年5月11日
今月の一冊『ヤクザときどきピアノ』
image
『ヤクザときどきピアノ』 今回は内容が良いのに、タイトル・装丁のせいで損をしているであろうこの本を紹介します。 「サカナとヤクザ」等、暴... 続きを読む
2025年5月4日
映画を「観」ないで「聴」く楽しみ
image
最近、2010年公開の映画「シャッター・アイランド」(M.スコセッシ監督、L.ディカプリオ主演)を改めてDVDで観直しました。ミステリー映画で怖... 続きを読む

ブログをすべて見る

最新ブログBlog

2025年5月18日
ぷりま音楽歳時記 3-1.ハ長調
image
<ハ長調> この「ぷりま音楽歳時記」も三巡目に入ります。まずは調号なしのハ長調。作曲家リムスキー=コルサコフは「白」とこの調を色聴していま... 続きを読む
2025年5月11日
今月の一冊『ヤクザときどきピアノ』
image
『ヤクザときどきピアノ』 今回は内容が良いのに、タイトル・装丁のせいで損をしているであろうこの本を紹介します。 「サカナとヤクザ」等、暴... 続きを読む
2025年5月4日
映画を「観」ないで「聴」く楽しみ
image
最近、2010年公開の映画「シャッター・アイランド」(M.スコセッシ監督、L.ディカプリオ主演)を改めてDVDで観直しました。ミステリー映画で怖... 続きを読む

ブログをすべて見る