ぷりま音楽歳時記 2-15.ロ短調 2024年7月21日 ぷりま音楽歳時記,ロ短調 <ロ短調> ロ短調の調号は♯が2つ。マッテゾン曰く、「奇妙で、喜びを欠き、憂鬱」な調。確かに主音シは白鍵の中では不安定な音。それゆえシリアスさとコミカルさが二律背反せず同居する気もします。 <ロ短調の曲> 「スケルツォ第1番 Op.20」(ショパン) スケルツォとは「諧謔曲」。ショパンのこの曲をシューマンは「冗談」でこれなら「真面目」だとどうなるのか?と評したそう。この曲はその二律背反の要素が同居した好例?今回紹介するのは、1985年、ニューヨークの自宅で収録されたホロヴィッツの演奏です。
ぷりま音楽歳時記 15.ロ短調 2022年7月10日 ぷりま音楽歳時記,ロ短調 <ロ短調> ロ短調は、♯が2つ。白鍵の中でも特に不安定な「シ」が主音。16世紀以降になり、ようやく実際の曲でも用いられるようになりました。 <ロ短調の曲> 「白鳥の湖」より「情景」(チャイコフスキー) 言わずと知れた、チャイコフスキーの三大バレエの中の一つ。湖で泳ぐ優雅で儚い白鳥のイメージとロ短調のもつどこか不安定で物憂げな感じはとても相性がよいと思います。今回紹介するのは、カラヤン指揮、ベルリン・フィルによる1972年発表の演奏です。