今月の一冊『モオツァルト・無常という事』
言わずと知れた名著。作中モーツァルトのト短調の交響曲第40番やクインテット(弦楽五重奏曲)第4番にも触れています。
特にクインテット冒頭について「モオツァルトのかなしさは疾走する。涙は追いつけない。」との小林の名文句はあまりにも有名です。
とはいえ、私が若かった頃に初めて読んだ際、文章が難しくて内容がチンプンカンプンでした。今になって読み返してみたところ、ようやく文章の凄みが分かり始めたところです。歳を重ねて再読した折には、内容の理解がさらに深まるといいのですが…