- 春日部で約半世紀。あなたの街の音楽教室。ミュージックファームぷりま

ピアノ・声楽・ギター・バイオリン・フルート・クラリネット

秋も深まりすっかり読書の季節となりました

秋も深まり、すっかり読書の季節になりました。私も読書をするにはしますが、その方法はあまり褒められたものではありません。

主には本をざっと読む「粗読」が中心となります。まずは前書き、目次、後書きを見てから本文に入ります。途中で分からないこと等あっても、あまり気にせず先に進め最後まで読み終えます。その読後感がいい場合はさらにもう一度、「精読」することもあります。でもそれは稀で、かなりの本は「粗読」の中途でつまずき、本棚に「積読(つんどく)」状態になります。確かにその状態は消化不良で気持ちのいいものではありません。ただ時も経ち、若干でも「精読」したものが増えれば多少、語彙力もつきます。すると中途でつまずき断念した「積読」した本が「粗読」出来るようになることもあります。なので中途のつまずきを恐れずどんどん本を手に取るようにしています。

さてこれはピアノにも共通すると思います。まずざっと譜読みをして弾く「粗奏」をしてみる。曲が気に入り、人前で弾く等仕上げたい時は、「精奏」して練ります。譜読みを始め「粗奏」してみたものの、中途でうまくいかない時もあります。そんな時は断念するのではなく、一旦保留して「積奏」しておけばいいのです。つまずいたからといって諦めることはありません。少しずつでも「精奏」した曲が増えれば、音楽的な語彙力もつきます。するとそれまでまるで歯がたたなかった曲も比較的楽に取り組めるようになることもあるのです。

最後に、これは私の読書における自戒も込めて。雑な「粗読」ばかりでは大した語彙力もつかず、どんな短文でも「精読」が肝要である。これはピアノの演奏にも共通するでしょう。そしてこの本でも読んで改めて読書し直したいと思います。

 

 

深く掘り下げるためのあの手この手

今回は音楽から少し逸れた話から。私が高校生の時に強烈なインパクトを受けたのが、駿台予備校の名物講師であった奥井潔先生の英文読解の授業です。(短期講習のわずか数日間ではありますが。)

課題は数行の短い英文で、表面的な直訳や文法、単語についての解説だけであれば、授業はわずか数分で済むはずです。ですが、奥井先生の講義はそこにとどまりまらずまさに精読の鑑。英語特有の表現をいかに的確な日本語表現に置き換えるか?となると、もはや英語ではなく、国語の講義へと化していきます。また、課題英文は名文ばかりなので、その歴史的背景について解説がはじまれば、もはや英米文学史へと変貌していきます。わずかな英文から、縦横無尽にインテリジェンスのクモの巣を張りめぐらせる先生の講義は、多感な少年期の私には大変刺激的なものでした。

この経験は、その後の私の音楽の学び方に多大な影響を与えました。ピアノの場合、楽譜通りに運指ができてもそれではまだ道半ばです。曲を深く理解するには、やはり反復練習をして掘り下げる必要があります。ただ繰り返すだけではやはり飽きますので、この時の経験を活かし様々な角度から掘り進めるようにしています。例えば、楽曲分析をしてみたり、同じ作曲家の同時代の他の器楽作品を聞いたみたり、同時代の美術作品を鑑賞したりもします。

やはり行き詰る時もありますが、そこは諦めずにあの手この手を尽くしていくと、ある日突然、源泉を掘り当てます。まさに知の泉が湧きだす瞬間です。このブレイクスルーこそ、練習を続けてきた甲斐を感じる時でもあります。そしてその時に身に着けた技術は、どんな曲にも通用する普遍的な底力に繋がるように感じています。

(2019年11月第2号)

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